2008年07月06日

「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち

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「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち


    幼稚園を選ぶときにぶつかった選択肢があります。


    それは、、、

    『のびのび』系幼稚園を選ぶか、

    『きっちり』系幼稚園を選ぶか、

    ということでした。




    結局、わたしはそのとき『のびのび』系幼稚園を

    選びました。


    それは、私自身『きっちり』系のママなので、

    わたしが苦手とする『のびのび』系を補う意味で

    『のびのび』系幼稚園を選んでバランスをとったつもりです。


    さて、わたしはいま、『ゆとりの子育てを目指して』

    なんぞというブログを運営していますが、

    実際わたしに心身ともに『ゆとり』がありますというと嘘になります。

    実際、私自身、子どもに大して厳しく叱れば


     『しかりすぎたかな。この子、将来内向的な性格に

      なるんじゃないのかしら・・・』


     と心配になるし、


    逆に、子供が赤ちゃん帰りして、それに付き合って

    あまやかそうもんなら・・・


     『このままでは、自主性のないダメな子になるのでは・・』


    と心配するという、日々矛盾と葛藤の中で育児をしている

    その辺によくいる『1人の母親』です。


    そして、幼稚園入園を機に、まわりがどんどん習い事を

    はじめたり、小学校お受験をもくろんだ公文や英語教室、

    幼児教室などに精力的に通わせるママを見るたびに

    経済的な『格差』を感じずにはいられない今日この頃です。


    さて、この本


    「家庭教育」の隘路―子育てに強迫される母親たち

    では、

    このママの葛藤を、インタビューやアンケートなどで

    データをとり、分析して、


    『のびのび』子育てと『きっちり』子育てのバランスをとることに

    苦心し、葛藤するママたちが、その苦労と葛藤から

    どうやって開放されるのかを、社会に向けて提案した本です。


    この本で度々でてくる、『のびのび』子育てとは

      ・できるだけ外遊びをさせる

      ・本人の希望をできるだけ聞き入れる

      ・さまざまなことを体験させる

    子育てです。

    また、『きっちり』子育てとは、

      ・塾や習い事に積極的に通わせ成績を向上させる

      ・生活習慣などのしつけを厳しく行う

    子育てをさしています。


    さて、タイトルの漢字ですが、皆様よめましたでしょうか??


    おはずかしながらわたしは、読めませんでした。

    そして、ここに入力するとき、IMEパッドの手書きで漢字を

    変換するというお粗末な脳みその母親ですが、一応大卒です(TT)

     
    隘路は『(あいろ)』と読むそうです。

    意味は

      (1)狭い道。狭く険しい道。
       「山間の―」
      (2)物事を進めるのに障害になるもの。難関。ネック。
      「―を切り開く」

         GOO辞書より引用


    という意味だそうです。ここでは(2)の意味になりますね。


    近年の「家庭教育」を重視し強調する傾向について、物申す!!

    という内容の本です。


    本書の『はじめに』はとても読みやすい文章なのですが、

    いざ本編に入ると『論文』ですので、読みづらいという印象は

    隠せません。


    この傾向はまず、

    本のタイトルの漢字に『隘路』という

    非日常的な漢字を採用された点で、

    有識者にむけて書かれた本であることを示しています。


    さらに、これは筆者の中でも書きづらかっただろうな・・・

    という印象もあります。と、、感じていましたら『おわりに』

     に

     
    この本を書くのはとりわけつらかった



    と、書かれていました(^^;

    なので書いている本人が書きづらいならば、

    結果、読んでいるほうも読みづらい本となっています(笑)


    特にわたしのような、専業主婦にはなおさら読みづらい(大笑)


    というわけで、この本の結論をわたしの言葉も交えて

    かいておきます。


    家庭教育、家庭教育と社会では声高にいってるけど、

    母親たちはすでに葛藤の中で十分頑張っているんだよ・・・と。

    あんたら、そんな母親をさらに追い詰めたらあかんでー・・・と。


    ここで「家庭教育」に影を落とすのが格差社会と学校教育不信です。


    母親のなかでも最終学歴でその格差はあり、

    さらに、家庭の経済力で、こどもに対する『家庭教育』に

    格差が存在するという点。


    そして、ゆとり教育に端を発した学校教育不信から、

    学校外教育(家庭教育含む)が過熱している点。


    この2点がとにかく『家庭教育』に影を落としています。


    さらにこの2点に加えて止めを刺すのが

      『家庭教育』の負担のほとんどが母親

    であることです。


    そんな中、格差があるなりに、学校教育不信が効果を発揮して

    その格差の中でできることを

    それぞれの母親は精一杯やっています。


    そして、その母親たちは、

    それは母親の学歴が高ければ高いほど、こどもたちへの

    『教育』『しつけ』の重要性の認識が高く、また、

    成熟した競争社会は『いわれたことを100%できる人材』を

    求めているのではなく、さらに競争に勝ち残るために

     『いわれたことを100%+α効率化のために改善できる

     コミュニケーション力の高い人材』

    を求めていることを十分に認識しています。


    ただ勉強ができる子だけではダメってことです。


    前者の『教育』『しつけ』は『きっちり』子育て、

    後者の『コミュニケーション能力』や『ポジティブ志向』

    は『のびのび』子育てがプラスに影響するということを

    母親たちは自分たちの受けてきた教育や社会経験から

    直感的に悟っているのです。


    だから、母親たちは『きっちり』も『のびのび』も

    どちらも、『自分ができるだけのことはできるだけやる』

    『パーフェクトマザー』を目指す傾向が強いのだそうです。


    だから、これ以上世間が『家庭教育』『家庭教育』と騒ぐと

    結局、母親たちは、『パーフェクト・マザー』を目指すことと

    なります。


    それは、彼女たちを追い詰める結果になる(虐待)こともあるし、

    一番多い事例としては、『出産退職』という形で社会から

    彼女たちを一旦退場させることになり、再度就労しても

    家庭教育と労働を両立させるためにパート就労になってしまう。


    そして、これらの負担感から少子化の波もとまらないという

    傾向があります。


    (少子化は日本の経済成長の足かせとなります)


    なので、せめて、母親たちの負担を減らすためにも

    (もし、眠っている労働力を有益に掘り起こしたいならば)


    教育をもっと充実させて『きっちり』の一部

    (教育とさまざまな経験)を学校教育でしっかりサポートして

    あげてくださいよ、


    という結論です。


    この本を読む場合ははじめにと、第T部の第1章を

    読んで、 一気に第V部の7章・8章を読むと、

    全体像がつかみやすいかと思います。


感想


    読み終わって一言

     『確かにねぇ〜』

    とため息です。


    特に、本の中で中学校3年生時点の成績が将来の収入にそのまま

    影響していく日本の教育就労の流れを見たときには、

     『やっぱり』

    という印象でした。


    日本って、こう、アメリカンドリームみたいな、

    、一番最底辺から本人の努力でその階層を打ち破る

    方法が少ないんですよね。


    一旦レールがしかれたら、そのままそのレールを走り続け、

    一つ上のレールに上がるのはこの上なくハードルが高い。


    親は今までの経験でそれを知ってるから、

    こどもの間にせめて上の階のレールから走らせてあげたい

    って躍起になっちゃうんですよね。


    私自身、大学をでています。主人は高卒です。


    で、どちらが毎度就職に苦労しているかというと

    実は主人の方で、さらに内情を申し上げると

    主人はわたしが出産離職前に稼いでいた年収を

    超えたことはありません。


    そして、そんな主人を傍で見ていると、やっぱり

     『教育って大事だなー』

    って私自身おもっちゃうんですよ。


    さらにさらに、内情を申し上げると主人が2歳の時、

    主人の母親が男と一緒に家をでていったそうです。

    実際に母親に育てられていない主人の生活習慣は

    むちゃくちゃで、スピリチュアルな面も、

    メンタル面も弱い。


    そんな姿を間近でみているもんだから

    余計に母親の影響と存在は大きいと感じてしまうんです。


    なので、わたしは、愛情をわかりやすく表現することを

    前提に、

    (寝る前か起きた時に『ギュー。大好きよ』という儀式をやる)

    きちんとした生活習慣

    (『早寝早起き』

    『3食しっかり』『食事はできるだけ手作りで

    加工食品や冷凍食品はなるべく使わない』)と

    食事のマナーは厳しくしつけているつもりです。


    また、絵本の読み聞かせや英語の絵本の読み聞かせ

    英語の音声かけ流し、ベネッセのしまじろうの受講

    (ベビー、プチ、ポケット)、幼児ドリルなど

    家計の許す範囲で、精力的にこどもに教育を

    与えようとしている自分がいます。


    今思えば、わたしの母親は『超』教育ママでした。

    ここからは私の母の教育ママ失敗話です。


    わたしが子どもだったとき、

    ピアノにそろばん、そしてお習字。わたし自身の

    習い事は3つでした。

    しかし、兄はさらに剣道に、水泳に、、、。

    そして中学に入ると家庭教師までついてました。


    そういえば、わたしには家庭教師つけてくれなかったなぁ(笑)


    逆にこちらから頼み込んで中学校の3年間だけ塾にいかせて

    いただいていました。


    そして、わたしの大学進学も、『短大か専門学校でいいやろう、、』

    という親に頼み込んで頼み込んで、進学させてもらった

    経緯があります。


    さて母は兄や弟には毎日『勉強しなさい、勉強しなさい』と

    口をすっぱくして言ってたのを覚えています。

    (わたしには一言もいってなかったです(笑))


    そのターゲットになったわたしの兄は結局内向的な性格で、

    自主性に乏しい大人に成長してしまいました。

    いざ、就職となったときに、なかなか自分で仕事をみつけて

    こられない。


    で、見るに見かねた父が、いわゆる『縁故入社』で

    兄をそれなりな会社におしこもうとしたら、兄は志望動機を

    『さぁ〜、わかりません。親にいけといわれたから』

    と、言ったそうです。

    もちろん、そんな自主性のない人材、

    いくら『縁故』でも入社は見送りでした。


    そんな兄も職は転々としたものの、結局いまはまた

    父が新たに兄に世話をした仕事に就いています。


    兄はコミュニケーション力も乏しく、父でさえも、

    『あいつ、いきなりむずかしいこと言って、

     なんか何言ってるかわからんのだよ』

    という始末。実はわたしも兄との会話はかみ合わず

    ほとんどしゃべることはありません。


    こんな母の教育ママ失敗例を見ているだけに、

    教育ママ一辺倒のきっちりがっちりレールと枠に

    はめるだけの子育てもいかんのだなぁと思うのです。

    そうして、のびのび子育てをも実践するべく、

    積極的に外遊びに連れて行っている自分がいます。


    確かに、大卒の私。未知のゆとり教育というものに

    不安を抱きつつ、それでも、社会で生き残る術を

    こどもに身につけてもらうために、『家庭教育』

    で一杯一杯で、未だに『専業主婦』だわ。


    本当は私も働きたいんです。

    働くのは嫌いではありませんでした。

    むしろ、誰かのお役にたって重宝されているという

    実感を味わえることに感謝していたくらいです。

    さらに自由になるお金もあるし。


    でも、専業主婦だわ。いま。

    『家庭教育』の隘路を踏みしめてますよ。


    ママ高学歴、低収入世帯でね。

    で、ゆとりの子育てを目指してるんだよね。わたし。


 
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ニックネーム sa-chi21 at 01:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書日記
この記事へのコメント
初めまして。
ちょっと前にベネでレスを付けた者です。削除しましたが。
(習い事も通信教育も無し、プリント1日3枚、公園へ行くのが日課)
面白そうな本なので、さっそく図書館のネット予約をしてきました。
タイトルは読めませんでしたねー。

>母親のなかでも最終学歴でその格差はあり、
>さらに、家庭の経済力で、こどもに対する『家庭教育』に
>格差が存在するという点。

この部分がかなり気になります。
塾や習い事にお金をかけるということか、先行体験・追体験のことか。
それとも両方か。(笑)

私は自らの苦い経験から「幼児期こそお金をかけずに手間かける」を
実践しています。(季節ごとの行事も家でやる)
公文や学研に通うのではなく七田式のプリントを始めたのも、勉強を
身につけさせたいというよりは、机に向かって鉛筆を持つ習慣を
つけさせたいのが目的です。
先行体験・追体験も重要視していて、動物園や水族館だけでなく
博物館や科学館、こども劇場などへも連れて行ってます。

白木の積み木や比較的安い英語教材など、お金をかけていないとは
必ずしも言えませんが、なるべくお金をかけずにというスタンスです。
例えるなら、デパ地下へお惣菜を見に行って、生協で低農薬の野菜を買って
自ら作って盛り付けると言ったところでしょうか。
以前、経済力よりも生命力という文字を目にして、尚更のびのび思考になりました。
(長文失礼しました)
Posted by Jistar at 2008年07月07日 18:42
Jistarさんへ

コメントありがとうございます。

>塾や習い事にお金をかけるということか、先行体験・追体験のことか。
>それとも両方か。(笑)

両方ですね(笑)

本では、親たちがこどもの教育について
何を重視しているのかが、大卒、高卒などの
学歴別に検証されています。

親の学歴という階層ごとに
違いがみられるのは確かなようです。

>なるべくお金をかけずにというスタンスです。

わたしもそういったスタンスですので
共感を覚えます。限りある原資(経済力と時間)
で、どうやって、最大の効果をだそうか・・
なんて考えてしまうんですよね。


七田式のプリントを毎日3枚をつづけてらっしゃるのは、Jistarさんが偉いですね。

いつも思うのです。
幼児期の習い事や、家庭教育を頑張る母親の
姿を見てすごいなぁ。と。

それでもって、ブログなどを拝見すると、
子どもにおしつけ・・というだけでなく、
親子で楽しもう!!という姿が多いように
感じます。

(実は私も親子英語ブログをやっていたりします。)
(→ http://oyakoeigo123.seesaa.net/ )


Jistarさん、そして、子育てを
する全てのママ、子どもたち、そしてわたしに

『Fun』『Fun』『Fun』

とにかく、楽しむ気持ちをわすれないでいよう
とお伝えしたいです。

そうして、

幼児期のさまざまな

『Fundamental』『Fundamental』『Fundamental』

なことを、

『Fun』で埋め尽くしたいですね。


Posted by sa-chi21 at 2008年07月09日 06:32
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